ワンコイン・シネマ・トーク

ワンコイン・シネマ・トーク

¥ 500
「グローバル化」が語られて久しい今日。私たちにとって身近なモノやサービスも、グローバルな企業活動と無縁でなく、世界各地での出来事と国内での動向はますます複雑に関連するようになっています。しかし、華々しく語られるグローバル経済の裏側では、つねにそれぞれの現場で生きる生活者や労働者の姿があります。アジア太平洋資料センター(PARC)では、こうした身近なモノやサービスの裏にある構造や人権・環境問題に迫る映像作品を制作しています。ワンコイン・シネマ・トークでは、PARC映像作品を講師の解説付きで鑑賞し、そのテーマをめぐっていま日本と世界で何が起きているのか、私たちの取り組むべき課題とは何かを一緒に考えます。

●全3回
●開催形式:オンライン(zoom)
●受講料:各回500円

※どなたでも1回からご参加いただけます。
※詳しい参加方法は、お申し込み・入金まで完了された方に、開催日前日の18:00までにご案内いたします。それ以降のお申し込みの場合は開催までにリンク送信が間に合わない場合がありますのであらかじめご了承ください。
※後日のアーカイブ視聴はございません。

《申し込み方法》
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詳細情報

5月23日(月)19:00~21:00
全国初の“水道民営化”?―みやぎ型コンセッション方式の何が問題か
佐久間敬子
(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ 共同代表/弁護士)
内田聖子(PARC 共同代表)
上映作品:『どうする?日本の水道―自治・人権・公共財としての水を』(2019年、41分)

2021年12月、宮城県は上下水道・工業用水の運営権を一括して民間企業に売却する契約を結びました。長期間の運営権を民間事業者に委ねる「コンセッション方式」による水道事業民営化としては日本初の事例で、2022年4月から事業が開始されます。しかし、世界では、水道民営化の多くは失敗に終わり、欧州を中心に「再公営化」を選ぶ自治体が増えています。「みやぎ方式」の民営化はどのように進められてきたのか、それがもたらす影響を宮城市民はどう懸念し、どう闘っているのか。現地から報告いただきます。

   

 

10月26日(水)19:00~21:00
知っておきたいパーム油のこと―日本に暮らす私たちの責任

中司喬之(熱帯林行動ネットワーク〈JATAN〉)
上映作品:『パームオイル―近くて遠い油のはなし』(2009年、22分)+『どこに行ってる、私のお金?』第2部(2021年、10分)

お菓子や即席麺などの食品、洗剤・化粧品などさまざまな製品に使用される「パーム油」。その約9割はインドネシアとマレーシアで生産されており、現地ではプランテーション開発によって熱帯林が失われてきました。加えて、児童労働が報告されるなど、劣悪な労働環境も問題視されています。企業や銀行は持続可能な生産・調達を掲げていますが、実態を伴わない認証による「グリーン・ウォッシュ」も指摘されます。日本の企業や銀行ははたして十分な取り組みをしているのでしょうか? 私たちにどのような働きかけができるか考えます。

   

 

 

12月12日(月)19:00~21:00
フィリピンバナナの変わる現実、変わらない現実―「バナナと日本人」のその後
石井正子
(立教大学 教授)
上映作品:『甘いバナナの苦い現実』第2部(2018年、27分)

鶴見良行『バナナと日本人』(1982年)から40年。同書に描かれた、日本に届くバナナの背後にあるフィリピン・ミンダナオ島の農園の過酷な実態は、決して過去のものではありません。栽培・流通をめぐる構造に変化が見られ、一部の多国籍企業が環境や人権に配慮した取り組みを打ち出している一方で、労働者や近隣住民が危険な農薬にさらされ、ストライキを行った労働者は不当解雇されるなど、バナナのために人の命が奪われる現実がいまも続いています。この現実と、私たちの暮らし・お金との関わりを問いかけます。